新年 明けましておめでとうございます。
日頃より「鮑の煮貝」をはじめ、かいやの製品をご愛顧頂き 誠にありがとうございます。
昨年の経済を振り返りますと、何と言いましても 日本と諸外国の金利差を要因とした「円安」が挙げられます。7月には、161.6円/米ドル(2121年比140%)、109.7円/オーストラリアドル(同対比127%)となり、輸入アワビを主原料とする弊社としては大きな影響を受けました。また、それに関連した石油価格の上昇で運賃・光熱費等の急騰、さらに最低賃金大幅上昇による人件費高騰から、製品の値上げでも追いつかないコスト増を招きました。結果、コロナ過からの回復で「売上増」ながら「利益減」といった1年でした。一方、「人手不足」は過去に例を見ない顕著な状況で、人口減も相まって中小企業にとっては、将来への不安材料となりました。
今年の干支は「乙巳(きのと・み)」です。「発展と再生を意味し、努力が実を結ぶ勢いのある成長の年」との事。巳(蛇)は脱皮する生き物です。美しく新しい物に成長する、そんな意味もある様です。
我が社の昨年は冒頭にも言いました厳しい環境の中、成長戦略に取組んだ1年でした。中でも「ブランドイメージを見直しながら、日配系商品の販路拡大」において成果を上げています。一例としましては、6月に自社のロングラン商品「鮑入り釜めしの素・帆立入り釜めしの素」のパッケージと中身をリニューアル。販路においては、大手食品問屋数社様との新規お取引が始まり、それまでの山梨県内飲食店・土産品店主体から、全国のスーパー等量販店に販路が拡大され、大幅な伸びをみせました。その他社内的には「働きやすい環境作り」の観点から6月にオフィスカジュアルや、DXとして新たな社内コミニュケーションツールの導入を行いました。
「乙巳」の2025年、厳しい環境は続きますが従業員一同、力を合わせて下記重点テーマに取組みます。
1、日配品の拡販・・・ここ数年の取組みで、日配系商品の開発が継続的に進み、工場の機械化含め 効率化のメドも立ってきた。さらなる商品開発を進めるとともに、昨年に芽吹いた新たな販路をさらに拡大・定着化させる。
2、惣菜化プロジェクトの計画化・・・自社内の問屋機能部門においては、惣菜化が進んでいるものの「自社製品」としての惣菜化は未稼働。新たな設備投資も含め、製品化の道筋を立てる。
3、営業効率の見える化・・・工場内における「マニュアル・基準書」の整備を完結させるとともに、管理会計システムの導入も視野にあるべき効率指標を明確化させる。
4、SDGsの推進・・・主に開発目標12「つくる責任・つかう責任」の観点から、賞味期限の見直しプロジェクトにより、食品ロスを削減させる。
5、人員確保と戦力化・・・継続課題ながら、最重点項目。組織体制の見直し含め、中期的な視野のもと、新たなるリーダー体制を確立。さらに新規社員採用と教育を推進する(特にOJT教育を強化し、オールラウンドな人材を育成)。
今年は、1月早々の「米・トランプ大統領就任」に始まり、国内では7月に「参議院議員選挙」があり、衆議院において少数与党がどういった結果になるかなど、激動の一年が予想されます。私自身の座右の銘は「自助努力」と「自己犠牲」です。何事もポジティブに、自燃型TOPとして厳しい時代を乗り越えていく所存です。今年の一字は「新」。乙巳の年らしく、我が社自体「新体制」を確立し「心(新)機一転」従業員とともに邁進して参ります。
弊社も来年は創業50周年を迎えます。その前年である今年、大きくステップすべく励んでまいります。本年も皆さまのご多幸をお祈りしますとともに、かいや をご愛顧頂きますよう宜しくお願い致します。
株式会社 かいや
代表取締役社長 中村 敏